偶然つくってしまった電子ドラッグをきっかけに、裏社会へと足を踏み入れた主人公たちの物語――その第2幕。
前作から確実にスケールアップした緊張感と、主人公・ヒロインの「覚悟」を描く成長劇がとにかく刺さった。
この記事では、『クリミナルボーダー 2nd offence』をプレイした感想を中心に、作品の魅力や気になった点を書いていく。
作品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | クリミナルボーダー 2nd offence |
| ブランド | パープルソフトウェア |
| 発売日 | 2023年5月26日 |
| 対応OS | Windows 10 / 11 |
| 原画 | さめまんま / CHIHIRO |
| シナリオ | かずきふみ |
| ゲームジャンル | 日常と常識の境界を引き裂く悪人円舞曲ADV |
| シリーズ | クリミナルボーダー(全4部作の第2作) |
| ボイス | あり |
| 声優 | 有栖ねね、井伊筋肉、逢坂菜乃花、佐久間翔、小波すず、詩倉綿かほり、超高音、鳩マン軍曹、桃山いおん |
あらすじ

前作で電子ドラッグムービーを使った”商売”を始めた主人公・一 樹(にのまえ いつき)。
幼馴染の春夏冬凛、相棒の萬屋ひなとその兄・辰也の力を借りて、裏社会で少しずつ成果を上げていた。
しかし、ある事件をきっかけにヤクザから2000万円もの借金を背負わされてしまう。
追い詰められた樹たちが目をつけたのは、ヤクザの組長の一人娘・勅使河原琴子。
彼女を味方に引き入れることで状況を打開しようと動き出すが、相手はヤクザそのもの。
圧倒的な暴力を前に、樹たちは生き残ることができるのか――。
主要キャラクター紹介
勅使河原 琴子(CV:桃山いおん)
本作のメインヒロイン。ヤクザ「雨紋会」組長の娘で、樹たちの一つ上の先輩。
自分なりの仁義と正義を持っていて、樹たちの力になりたいと思っている。
ただ、ヤクザの娘という噂のせいで学園では孤立気味。
恋愛方面には免疫がなく、パンダ柄の小物を好むという可愛い一面も。
一 樹(にのまえ いつき)
本作の主人公。オタクな男子学生だったが、電子ドラッグムービーをきっかけに裏社会と関わるようになった。
精神的に成長してきてはいるものの、まだ腰が引けてしまうこともある。
ただし、ここ一番での行動力は周囲を驚かせるほど。
萬屋 ひな(CV:小波すず)
樹のクラスメイトで、全幅の信頼を置くパートナー。
人懐こく憎めない性格だが、ただの明るい女の子では終わらない底知れなさがある。
萬屋 辰也(CV:井伊筋肉)
ひなの兄で、不良校チーム『怒烈弩』のリーダー。
樹を「ダチ」として認め、対等に接してくれる頼もしい存在。
メリル・ハサウェイ(CV:有栖ねね)
琴子に付き従う謎多き少女。華奢で儚げだが、有事の際にはただ者ではない実力を見せる。
甘いもの好きで、琴子とは対等な立場にあるらしい。
春夏冬 凛(CV:詩倉綿かほり)
樹の幼馴染。表向きは完璧超人だが、裏では恐ろしく計算高い。
樹たちのビジネスに関わりつつも、足がつかないよう慎重に動いている。
感想

感想1:主人公と琴子、似たもの同士の「覚悟」が熱い
今作の一番の見どころは、なんといっても主人公・樹と琴子が覚悟を決めていく過程だと思う。
この二人、実はすごく似ているんだよね。
どちらも根っこの部分では優しくて、どこかで非情になりきれない。
あと一歩を踏み切れず、もどかしい思いを抱えている。
だからこそ、二人がお互いに影響を与え合いながら少しずつ変わっていく姿にグッときた。
樹は前作からかなり成長していて、以前のようにおどおどする場面はだいぶ減っている。
でも、ヤクザ相手に命をかけるとなると話は別で、やっぱり怯む瞬間もある。
そのリアルさがいいんですよね。
一気に強くなるんじゃなくて、壁にぶつかりながら少しずつ乗り越えていく感じが、等身大の成長として心地よかった。
琴子も同じく、最初は中途半端な立ち位置にいて、ヤクザの娘でありながらその世界に本気で踏み込む覚悟がまだなかった。
それが物語を通じて現実を突きつけられ、自分の道を定めていく。
二人が「共犯」として同じ道を歩むことを選ぶ展開は、本作で最も胸が熱くなったところだった。
感想2:萬屋兄妹の存在感がとにかく良い

今作のヒロインは琴子だけど、萬屋兄妹の魅力も負けていなかった。
ひなは今回、メインヒロインの座を琴子に譲りつつも、しっかり樹を支える役割を果たしている。
前に出すぎず、でも要所で的確に手助けしてくれる。
めちゃくちゃいい女なんですよね。
そして辰也。相変わらず最高のヤンキー友達だった。
樹と辰也の関係って、前作から本当に好きなんだけど、今作でもその信頼関係はさらに深まっている。
お互いを大切に思っていることが随所から伝わってくるし、見ていて本当にほほえましい。
特に印象的だったのは、終盤で樹が命懸けで萬屋兄妹に幸せな道を用意しようとするところ。
ここで「ああ、この主人公はひなと辰也のことが本当に好きなんだな」と改めて感じて、ジーンときた。
感想3:「ここからが本番」と思わせるシナリオの引き
本作は4部作の2作目、いわゆる起承転結の「承」にあたるパートになっている。
物語の構成上、派手な展開よりも下地を固める側面が強いのは確かだと思う。
ただ、それがダレるかというと全くそんなことはなくて、シリアスな場面と日常的なやり取りのバランスが絶妙で、読んでいて飽きなかった。
前作以上に追い詰められる展開が多い分、後半で覚悟を決めた樹と琴子が一緒に問題を切り開いていくカタルシスも強くなっている。
ラストの引きも相変わらず強くて、続きが気になって仕方ない。
まさに「ここからが本番」という感覚が残る一作だった。
感想4:価格とボリュームのバランスが気になる
一つ気になったのは、4部作の1作品としては値段が高めで、ボリュームは短めという点。
選択肢のない完全一本道の作品で、プレイ時間もあっさりした部類に入る。
シナリオのクオリティが高いだけに、もう少しボリュームがあればなぁ…と感じてしまった部分はある。
ただ、一本道だからこそ物語への没入感は高いし、テンポよく読み進められるのは間違いない。
分割作品に抵抗がなければ、このテンポ感はむしろ長所だと思う。
感想4:エロい。だがおまけ

前回に引き続き、女性の肉感と大きな乳輪がめちゃくちゃエロい。
また、シラフHと欲望全開Hのどちらも良かった。
ただ、短いし少ない。
シナリオ重視でエロもシナリオの一部というのもあってサラッと終わる。
Hシーンはエロい。だがおまけ
補足Q&A

Q:前作(1st offence)をプレイしていなくても楽しめる?
A:厳しいと思う。本作は完全に前作の続きから始まるので、1st offenceのプレイは必須。キャラクターの関係性や設定の前提がわからないと話についていけない。
Q:選択肢はある?
A:ない。完全一本道の作品になっている。前作には一応選択肢があったけど、今作ではなくなった。その分、シナリオへの集中度が上がっていると感じた。
Q:プレイ時間はどのくらい?
A:短めの部類で、サクッと読み終えられるボリューム。長編を期待すると物足りなく感じるかもしれないけれど、テンポの良さは抜群。
Q:シリーズは何作で完結する?
A:全4部作の構成で、本作は2作目。現時点では3rd、life sentenceと続いていく。
Q:Windows 11には対応している?
A:対応OS欄にWindows 10 / 11と記載されているので、対応済み。
まとめ

良かったところ
- 主人公と琴子が互いに影響しあい成長していく過程が素晴らしい
- 萬屋兄妹(ひな・辰也)の存在感が今作でもしっかり光っている
- シリアスとコミカルのバランスが良く、テンポよく読める
- 完全一本道になったことで没入感が向上
- 続きが気になる引きの強さは前作同様
気になったところ
- 4部作の1作品としては値段が高めでボリュームは短い
- 前作プレイが必須なので、新規には手を出しにくい
- 物語の「承」にあたるため、単体での爽快感はやや控えめ
- エッチがシナリオの一部でおまけ
こんな人におすすめ
- 前作(1st offence)が面白かった人
- キャラクターの心理描写や成長を丁寧に描いた物語が好きな人
- 裏社会を舞台にしたダークな青春ものに惹かれる人
- テンポの良い一本道シナリオが好みの人
こんな人には向かないかも
- 1作で完結する作品が好きな人
- 分割商法に抵抗がある人
- 派手な展開や大きな山場を求めている人
前作の「起」を受けて、今作で物語は確実に動き出した。
主人公と琴子の覚悟、萬屋兄妹との絆、そしてまだまだ底が見えない裏社会の闇。
「ここからが本番」と心から思えた、期待を裏切らない良作だった。










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