廃部寸前の弱小ロケット部が、仲間と力を合わせて大会優勝を目指す。
「努力・友情・勝利」という王道中の王道ストーリーなのに、なぜかめちゃくちゃ面白い。
ロケット工学という専門的な題材を扱いながら、初心者でも理解できる丁寧な説明と、熱い青春ドラマが見事に融合した作品となっている。
この記事では、チュアブルソフトの「あの晴れわたる空より高く」のあらすじと感想をレビュー形式でお届けします!
作品情報

| ブランド | チュアブルソフト |
| ジャンル | 青春ロケットADV |
| 配信開始日 | 2017年12月1日 |
| 対応OS | Windows 7/8 |
| 原画 | ちり、まんごープリン、オレンジゼリー |
| シナリオ | 範乃秋晴、草壁よしお |
| ボイス | あり(フルボイス) |
| 受賞歴 | 萌えゲーアワード受賞作品 |
あらすじ

宇宙航空研究が盛んな天ノ島。
普通科で「自他共に認めるバカ」の主人公・隼乙矢は、ある日、弱小ロケット部「ビャッコ」の部長・暁有佐から声をかけられる。
「一緒にロケットを作らない?」
彼女のまっすぐな目に心を揺さぶられた乙矢だったが、入部を決意したその瞬間、学園最強のロケット部「ARC」から突然の廃部通告が突きつけられる。
廃部を免れる条件はただひとつ。「二学期までにロケット大会で優勝すること」だ。
予算も設備も技術も足りない。多くの人が「不可能だ」と口にした。
それでも、ロケットに恋する先輩・伊吹那津奈、いたずら好きな幼なじみ・導木ほのか、そしてライバルだったはずの黎明夏帆まで巻き込んで、たった5人の挑戦が始まる。
目指すは高度100km、宇宙への到達。
あの晴れわたる空より高く――夢の結末を信じて、彼らは今日も走り続ける。
感想

総合評価
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 総合 | ★★★★★(5.0) |
| シナリオ | ★★★★★(5.0) |
| キャラ | ★★★★★(4.8) |
| 演出 | ★★★★★(4.8) |
| システム | ★★★★☆(4.5) |
一言で言えば神ゲー。
序盤から終盤まで全く飽きることなくプレイできた。長いけど、気づいたら終わってたという感覚だった。
王道の部活動モノなのに、ここまで心を揺さぶられるとは思わなかった。
感想1:ロケットの説明が驚くほど分かりやすい

ロケット工学って聞くと、正直「難しそう」「自分には理解できないかも」と思うよね?
私も最初はそう感じていた。
でも、この作品はロケットに関する知識がゼロでも全く問題ない。
なぜなら、主人公自身がロケットの素人だから。
主人公が分からないことは、ヒロインたちが図解付きで丁寧に説明してくれる。
内面燃焼やVaRTM工法といった専門用語も出てくるけど、「なるほど、そういうことか」と自然に理解できるようになっている。
ゲーム内にはロケット用語集もあるので、忘れてしまっても安心だ。
むしろプレイを終える頃には、ロケットのことがもっと知りたくなっているはず。
実際、この作品をきっかけに種子島のロケット打ち上げを見に行った人もいるらしい。
感想2:主人公がめちゃくちゃかっこいい

この作品の主人公・隼乙矢は、自他共に認めるバカだ。
勉強は苦手で赤点補習の常連。「超絶速く羽を回転させれば宇宙まで飛べるプロペラを作れるんじゃないか?」なんて突拍子もないことを言い出すこともある。
でも、やる時はやる男なんだよね。
実は頭の回転が速く、ロケット開発が行き詰まった時に彼のひらめきが打開策になることも多い。何より、常にポジティブで、土壇場での度胸が並外れている。
素人ながらも精神的支柱となって、ビャッコを力強く引っ張っていく姿は本当にかっこいい。
こういう「完璧じゃないけど、仲間のために全力で動ける主人公」が好きな人にはたまらないキャラクターだと思う。
感想3:個別ルートがおまけじゃない

ギャルゲーの中にはだと、個別ルートはTRUEやグランドルートのおまけになってることがある。
でも「あの晴れわたる空より高く」は違う。
ヒロインそれぞれに、ロケットとは別のドラマがしっかり用意されている。
また、各ヒロインのルートでは、ロケット製作の異なる部門を担当することになる。
- ほのかルート:部品製作
- 夏帆ルート:機体設計
- 那津奈ルート:エンジン開発
- 有佐ルート:総合・打ち上げ
4つの過程を経て、あの空の向こうへと飛んでいくロケットが作られる。
だから、全ルートをプレイすることで「自分もロケット作りに参加した」という感覚になれる。
個別での出来事がグランドルートに活かされているのもポイントが高い。
感想4:グランドルートで泣いた
全ヒロインのルートをクリアした後に解放されるグランドルート「Lift off!!」
これがもう、熱すぎる。
今までのヒロインたちとの苦難の記憶が一気に報われる瞬間がある。
特にメインヒロイン・有佐の本気度と熱量がすごい。「死んでもロケットを打ち上げる」という覚悟と、ビャッコの行動がライバルたちの心を動かしていく展開は胸が熱くなった。
ロケット打ち上げ時の演出も最高で、強制オートで流れるシーンは本当に感動的だった。
最後のシーンのドラマチックさは半端ない。いや、泣くよ。
感想5:製作への愛と情熱が伝わってくる

この作品をプレイしていると、制作スタッフのロケットへの愛がひしひしと伝わってくる。
専門知識の正確さ、図解の丁寧さ、トライ&エラーの描写のリアルさ。
「ロケット大好きな人たちがあーだこーだ言いながら作りあげた」という公式の言葉は伊達じゃない。
工学系の知識がある人なら「あー知ってる知ってる」とニヤニヤできるし、全く知識がない人でも新鮮な体験ができる。
まさに唯一無二の作品だと思う。
良かったところ・イマイチなところ

良かったところ
- 王道なのに飽きない熱い青春ストーリー
- ロケット工学を初心者にも分かりやすく解説
- 個別ルートもしっかり作り込まれている
- グランドルートの感動的な演出
- かっこいい主人公
- ヒロイン全員が魅力的
- BGMが場面に合っていて引き込まれる
気になるところ
- 立ち絵が若干古く感じる場面あり(CGは可愛い)
- 専門用語を全て覚えるのは難しい
- ボリュームが多いので時間がかかる
ただ、気になる点を差し引いても神ゲーと言い切れる完成度だった。
こんな人におすすめ

- 部活動モノが好きな人
- 努力・友情・勝利の王道展開が好きな人
- 泣けるゲームを探している人
- シナリオ重視のゲームをプレイしたい人
- ロケットや宇宙に興味がある人
- 熱い主人公が好きな人
逆に、まったりした日常系を求めている人には向かないかもしれない。
まとめ
「あの晴れわたる空より高く」は、ロケット開発×青春部活モノx美少女ゲームという唯一無二の組み合わせが光る傑作だ。
- 王道の部活動ストーリーなのに最後まで飽きない
- ロケットの専門知識を楽しく学べる
- 個別ルートもグランドルートも質が高い
- 主人公とヒロインの熱量が胸に響く
- プレイ後はロケットのことが好きになっている
一筋縄ではいかないロケット開発で、何度も試行錯誤を重ねながら改善していく。
その努力が実を結ぶ瞬間は、本当に胸に込み上げてくるものがある。
読後感があまりにも良い。
ロケットに対する愛と情熱が詰まった素敵な作品だった。
部活動系の中では最高峰と言っても過言ではない。
気になった方は、ぜひプレイしてみてほしい。









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