知らない女の子が、自分の部屋にいる。
それだけで始まる物語が、気づけば数時間の甘い時間になっていた。
キャラメルBOX いちご味の『はじカノ ~君がいる部屋~』は、ヒロインとの同棲生活にとことん振り切った純愛ADV。この記事では、全ルートクリア済みの視点からレビューしていく。
作品詳細
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | はじカノ ~君がいる部屋~ 普及版 |
| ブランド | キャラメルBOX いちご味 |
| 発売日 | 2020/02/28(普及版:2021/04/30) |
| 原画 | 月杜尋 |
| シナリオ | 望月JET / 真崎ジーノ |
| ジャンル | ADV / 恋愛 / 巨乳 / OL / 女子大生 / 姉・妹 |
| HCG | 80枚 / 回想37枠(各ヒロイン12枠+ハーレム1枠) |
| 販売サイト | FANZA(FANZA専売) |
あらすじ

主人公・北見直樹(きたみ なおき)の部屋に、前の住人だった女子大生が酔って上がり込んでくるところから物語が動き出す。
偶然出会った舞衣(まい)、久々に再会した義妹の結愛奈(ゆあな)、職場の上司・美咲(みさき)──3人と急接近し、やがてそのうちの一人とワンルームでの同棲生活が始まる。
感想①:ゼロから始まるから、刺さる
攻略対象は3人いる。義妹、年上の先輩、そして偶然知り合った女子大生。
その中で一番刺さったのが、二ノ宮舞衣(にのみや まい)だった。
理由はシンプルで、彼女だけが「何もないところ」からスタートする。
結愛奈(きたみ ゆあな)は見た目こそギャルだけど中身は兄大好きの純情妹で、好感度は最初からほぼMAX。
美咲(さとだ みさき)も仕事の接点がある。でも舞衣は赤の他人。
前の住人が酔って帰ってきた、それだけの縁。
だからこそ、会話を重ねるたびに距離が縮まっていく感触がある。
一緒にごはんを作る。隣で笑う。そういう何でもない時間が積み重なって、気づいたら「この子がいない部屋」が想像できなくなっている。
歩サラさんの声がまた絶妙に合っていて、敬語がふと崩れる瞬間の甘え方にやられた。
ゼロから関係を積むぶん、他の2人よりいちゃいちゃ突入がしっくりくる。
そこを物足りないと感じる人もいるかもしれない。ただ、その「まだ付き合ってないのに同じ空間にいる」時間が好きなら──ここ、めちゃくちゃ良い。

結愛奈と美咲にも、もう少し触れておく。
結愛奈は、見た目と中身のギャップがこの子の全て。ギャルの見た目で「キモイ」と突っかかってくるくせに、中身は処女で恋愛経験ゼロ。純情がダダ漏れている。このギャップに弱い人は確実にやられる。鈴谷まやさんの声が、ツンからデレに切り替わる瞬間の破壊力をさらに上げている。
美咲は王道のオフィスラブ。社内では高嶺の花の上司と、プライベートでの付き合いが増えて、自然と恋人になっていく──テンプレと言えばテンプレ。だが、それでいい。
御苑生メイさんの包み込むような声で「新人くん」と呼ばれると、テンプレの安心感がそのまま心地よさになる。
3人とも方向性が違うのに、「この部屋に彼女がいる幸せ」という着地点は同じ。そこがこのゲームのブレない強さだと思う。
感想②:この部屋の空気ごと、甘い

『はじカノ』の核は、同棲生活そのものにある。
ルートに入ると、朝起きたら彼女がいて、帰ったら彼女がいる。ごはんを食べて、他愛ない話をして、くっついて、寝る。シリアスな展開や外敵はほぼなくて、ひたすら二人の日常が続いていく。
これを退屈と思うか、心地いいと思うか。正直、分水嶺だと思う。
自分は完全に後者だった。仕事終わりにゲームを起動して、部屋の中で彼女がまったり過ごしている画面を眺める。それだけでなんか、疲れが抜けていく感覚がある。帰る場所がある安心感──まあ画面の中ではあるんだけど、ゲームってそれでいいんじゃないかと思えた。
主人公の家がほぼ全ての舞台で、背景のバリエーションは少ない。でも同じ部屋なのにヒロインが変わると空気が変わる。舞衣のときは穏やかで、結愛奈のときは賑やかで、美咲のときはどこか大人っぽい。ワンルームという狭さが、逆に「この子と一緒にいる密度」を上げている。
感想③:量だけならヌキゲー、でも中身はどこまでも甘い


このゲーム、付き合うまでは初々しい甘さを堪能できる。
問題は、付き合ってからだ。正直に言うと──エッチしかしてない。1人あたり12シーン。3人合計で36シーン、さらにハーレムが1枠。どんだけエッチすんだよ、と。
シチュエーションも幅がある。自宅はもちろん、場所もシチュも変えてくるから飽きが来にくい。純愛ADVの看板を掲げているけど、物量だけ見ればヌキゲーと呼ばれても不思議じゃない。
ただ、やってることはあくまで恋人同士のラブの延長戦。
ハードな責めやNTRとは無縁の、甘さ全開のエッチが続く。
月杜尋さんのCGがこの量を支えている。一枚絵は文句なしに綺麗で、表情差分がしっかりあって、恥じらいから蕩けた顔に変わっていく流れが自然。色使いも柔らかくて、画面全体が温かい。80枚で質が落ちないのは、枚数を絞ったぶん1枚に手をかけているからだと思う。
エロの方向性はどこまでも甘々。好きだと言い合いながら、名前を呼び合いながら──というシーンが大半。
まとめ:「何でもない幸せ」をくれるゲーム

『はじカノ ~君がいる部屋~』は、シナリオで驚かせるゲームではない。どんでん返しも、涙腺を刺す展開もない。
ただ、好きな人と同じ部屋にいる日常を丁寧に描いて、気づいたらエッチ漬けになっている。
似た路線の作品としては、アストロノーツの「家の○○」シリーズが近い。
ただ、あちらに比べると『はじカノ』は「付き合うまで」の初々しい距離感を丁寧に描くぶん、CandySoftのように最初から恋人という作品とも毛色が違う。
付き合うまでのドキドキも味わいたい人にはこちらのほうが向いている。
普及版なら4,180円。FANZA遊び放題の対象にもなっているので、加入しているならまず遊び放題で試してみるのもいい。
こういう人におすすめ
甘い同棲生活に浸りたい人、仕事帰りに頭を空っぽにして遊べるゲームが欲しい人にはぴったりの一本。付き合ってからのエッチ量はヌキゲー並みなので、いちゃいちゃしながら実用も兼ねたい人にとってはコスパが高い。声優陣の演技──とくに歩サラさんのナチュラルな甘さは一聴の価値あり。
こういう人には向かない
重厚なストーリーやルート分岐の妙を期待している人には合わない。付き合ってからは本当にエッチばかりなので、日常パートをもっと見たかった人は物足りなく感じるかもしれない。
最後に

何もなかった部屋に、いつの間にか彼女の荷物が増えていく──そんな「じわじわ幸せになる」体験をしたいなら、手に取ってほしい一本。








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